豊胸術をされた方のマンモグラフィ検査について
マンモグラフィは、乳房を専用の板で圧迫し、X線で乳腺の状態を確認する検査です。マンモグラフィ検査により乳がんで亡くなる人を減らす効果があると言われており(死亡率減少効果)、40歳以上の女性に推奨されています。
「圧迫が痛い」という印象をお持ちの方もいらっしゃるかも知れませんが、圧迫自体は数秒間で終わり、痛みの感じ方にも個人差があります。乳房を圧迫して平らにすることで、放射線の被曝を極力減らすことができる安全な検査です。
豊胸術後のマンモグラフィ検査に関しては、豊胸手術の種類や状態によって、また各施設によっても、その基準や対応は異なります。
脂肪やヒアルロン酸注入による豊胸の場合は、圧迫により注入物が移動してしまう、などの可能性があるため基本的には患者様の納得と同意が必要になります。また注入による豊胸の場合、注入物がある事により病変の評価は難しくなる為、読影にも注意が必要です。
シリコンバッグのようなインプラント(人工乳房)の場合、圧迫によりバッグが破損してしまう可能性がゼロではなく、また病変検出の精度も落ちるため、検診マンモグラフィ検査は推奨されておりません※1)。
しかし、症状がある場合のマンモグラフィ検査に関しては禁忌ではない為、その場合は細心の注意を払って検査を行う事もあります。
「豊胸しているので検査を受けにくい(言いにくい)」「豊胸手術をしていることを知られたくない」などの理由で検診を受けることを避けてしまう方もいらっしゃいますが、そのような心配は一切不要です。
豊胸の有無に関わらず、全ての人に乳がん発症の可能性はあるため、ぜひ定期的に乳がん検診を受けていただきたいと思います。
※1) 特定非営利活動法人 日本乳がん検診精度管理中央機構
(URL)https://www.qabcs.or.jp/news/news-20060127.html
よくあるご質問
検査でシリコンバッグが破損することはありますか?
脂肪注入後の場合、検査で注意する点はありますか?
マンモグラフィ以外の検査方法についても教えてください。
豊胸術をした方が検査を受ける際の注意点はありますか?
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